乾燥おからは、生おからやおからパウダーと違い、さまざまな活用方法があります。
「一度は耳にしたことはあるけど、具体的な使い方がわからない」という人も多いでしょう。
今回は「乾燥おから」と、ほかのおからとの違いや、賞味期限、戻し方、乾燥おからを使ったレシピについて詳しく紹介します。
豆腐を作る工程の途中でできた「おから」は、通常は生の状態です。
その生おからを短時間で乾燥させたものを「乾燥おから」と呼びます。
おからが乾燥したことで、生おからよりも保存性に優れ、また粉末状態から粒の粗い状態などさまざまな種類があるので、使い勝手がいい食材として知られています。
乾燥おからは生おからと違い長期保存ができますが、おからパウダーと比べると違いがないように感じます。
乾燥おからとおからパウダーの違いは、粒子の粗さにあります。
おからパウダーは食材にふりかけて使うのが一般的なため、粒子が細かいのが特徴的です。
一方、乾燥おからはパウダーのように粒子の細かいものから、戻したときにおからの食感を感じられる粒子の粗いものまで多種類あります。
また乾燥しているので、水で戻すと生おからのようにも使えます。
栄養価についてはどのおからも大きな差はなく、大きな違いは保存や粒子のみです。
乾燥おからは食物繊維や大豆たんぱくが豊富に含まれています。
食物繊維は腸内に溜まった排泄物に吸着し、体外へ排出する働きがあります。
便秘解消によりダイエット効果を高めるだけではなく、代謝アップにより血行促進効果も期待できるのです。
また、大豆たんぱくは血中のコレステロール値を下げる働きがあるといわれ、脂肪を燃焼しやすい体質づくりをサポートしてくれます。
乾燥おからのカロリーは100gあたり421kcalです。
おからといえば低カロリーのイメージが高いため、意外にも高カロリーなことに驚く人も多いでしょう。
一方、生おからのカロリーを見ると100gあたり111kcalと、決して高くはありません。
乾燥おからのカロリーが高い理由は、乾燥させたことで水分量が生おからの約10倍減ったことにあります。
つまり、乾燥おからは生おからに比べ水分量が約10倍低く、その分凝縮されているからなのです。
水で戻した乾燥おからと生おからのカロリーを比較すると、乾燥おからも低カロリーです。
乾燥おからは水で戻して使うのが一般的ですが、粒子が細かい場合やそのまま食べたいときは、水に戻さず使うこともできます。
ただし、粒子の粗い乾燥おからを水で戻さずそのまま食べると、約5倍近く膨らむので気をつけましょう。
乾燥おからは「乾燥おから1:水3.5」の割合の水で戻します。
たとえば、100gのおからが欲しいときは「乾燥おから22g:水78cc」です。
戻す時間は室温や環境によって違いますが、約1時間放置すれば、生おからのようにふわふわの状態に戻っています。
また、乾燥おからに水を加えた後、軽く全体を混ぜて水を染み込ませると早く戻せます。
乾燥おからの賞味期限は、保存状態によりますが未開封なら約6ヶ月です。
生おからの賞味期限は製造後1~2日と、とても早く使い切ってしまわなくてはいけません。
それに比べ乾燥おからは水分がない分、賞味期限が長いのですが、開封後は酸化しやすいので1~2ヶ月以内に使い切ってしまいましょう。
乾燥おからは水分量が少なく長期保存できますが、1袋あたりの量が多いのがデメリットです。
もし、すべて使いきれないときは冷凍庫などで保存すると、カビなどの心配なく過ごせます。
乾燥おからは水に戻すことで4~5倍に膨らみます。
また、食物繊維や大豆たんぱくが豊富に含まれているので、この特徴を生かしたかさ増し料理におすすめです。
たとえば、ハンバーグを作るとき、ひき肉に乾燥おからを使えば少量のお肉だけで料理がつくれます。
おからは淡白でありながら甘みが少しあるので、いつもと違った味わいのふっくらしたハンバーグが完成します。
また生おからのように、煮物料理やにんじんや糸コンなどの食材と混ぜ合わせた白和えなどにもおすすめです。
おからは油分を吸着する特徴もあるので、茹でたじゃがいもをマッシュしてマヨネーズとおからを混ぜると、あっさりとしたポテトサラダが作れます。
さらに、ご飯のおかずだけではなく、スポンジケーキやクッキーの材料に使えば、ダイエット中でもヘルシーなおやつが食べられます。
乾燥おからは1袋あたりの量が多く、使い道も限られていると思われがちです。
しかし、賞味期限は未開封なら約6ヶ月、開封済みでも1~2ヶ月と長く、おかずやスイーツなどさまざまな料理との相性もバッチリです。
健康的な体質へ導いてくれる食物繊維や大豆たんぱくが豊富に含まれているので、ぜひ料理に取り入れてみてはいかがでしょうか。